ロンリーファイト

世界へはばたく建築士たちの酒場

建築業界で世界にはばたきたい人が取っておいた方が良い資格 1+5選

春、毎年もぎたてフレッシュな気持ちになるこの季節。
今年こそは資格取得だ!
そんな気持ちを後押しするかのように、ビジネスマンの目に付くところには様々な資格学校のコマーシャルが溢れる。
今を打開すべく努力しろ!
そして奇跡は起こせるかもしれない!
ということで、今回のテーマは建築業界で世界にはばたきたい人が取っておいた方が良い資格 1+5選です。
資格によるキャリア形成ザ・ワールド版。


いきなりですが皆さん想像してみてください。
’’定年の時”を、仕事の上での自分の最終進化形態を。
ずっとピカチュウのままではいられない。
ステージが進みパ―ティーが強くなるといずれはスタメン落ちしてしまう。さて、皆さんはどのような姿(進化)を望むのでしょうか。






















想像できましたか?







もしかしていまの業務がずっと続く?
社長ってよく考えたらその世代で一人、平取だって数人、管理職だって・・・あれ、出来る後輩が先に…
きっと全力で今の仕事をつづけたら明るい未来が見えるはずだよ。
でも年を取って次世代のセンスや技術、体力、勢いについていけるのか・・・
昔は良かったなぁ。

様々な想いが駆け巡ったはず。
世の中のほとんどの人は単純に一瞬一瞬の連続に反応し続けて生きていく。
当然のことですが、そういった状況ではしんどいだけでなかなか成果にはつながらない。

資格の話に戻ります。
資格を取得したからといって人生の成功が約束されるわけではありません。
でもチャンスは広がる。


さて、建築業界
取得すべき資格のベンチマークはなんといっても”一級建築士”です。
揺るがない、業界最高位の資格、絶対です。

設計者であっても施工者であってもそうでなくても。
もちろん無くても生きていけます。出世する人、お金持ちになる人はたくさんいます。
一級建築士という資格は、ゲームでいえばものすごく幸運(チャンスの回数)が上がり、印象も各段に上がる取得難易度の高い激レアアイテムといったらわかりやすいでしょうか。

なぜか
言わずもがな見た目、ブランド、雰囲気超大事
’’いやいや実力でしょ’’という人もいますよね。
もちろんです。
資格と実力は無関係。でも素人に実力をわかってもらうには時間と労力がかかる。発注者はそれが面倒なのです。
だから興味のない業界のことを勉強する前にどこのブランドがいいかを考える。
自己プロデュース力がないとステージにすら上がれない業界です。

結局はいかにしてステークホルダーの心をつかみ、成果をあげて、感謝されるかなのです。
もしも自分がイケメンや美女でないとすればどうすれば相手の心をつかめるのか?
努力をわかりやすい何かに変えて対抗するのも方法の一つ。何もない自分に有名大学卒とか一級建築士という付加価値をつける。

昨今、一級建築士の平均取得年齢は30代前半。
建築業界の人であれば人生を掛けた戦争、ゲームでいうところのクラスチェンジ。
若い時にしかない気力、体力、推進力が無ければ突破は難しい。
そして、サラリーマン人生の中盤では突発的な後戻りできないルート選択が発生します。
それをいかにチャンスに変えれるか。その時までに是非力を貯めておいてください。人生のバッターボックスに立てるチャンスはそう何度もないかもしれない。光陰矢の如し。

さて、ここからは国内での建築業界のキャリア形成。
自分の望む成功に近づく好機(チャンス)の回数が上がるであろう資格を順に追っていきます。

まずは3つ

〇一級建築施工管理技士
宅建
技術士(建設)


原則に従うならばもっと建設業界を勉強したほうが良い。実をとるならば設計と施工の両方を知っておきたい。そういう意味では'’一級建築施工管理技士'’がおすすめ。オシャンティ建築士には興味の湧かないところではありますが、我慢して取得するだけの価値はあります。施工を知らない設計者の無責任かつプライドだけのコメントはチームワークを破壊します。

不動産関係の知識を最低限身に着けたいということであれば'’宅建'’。これは世に広く認知されているので建設業界をあまり知らない人がみれば確実に印象が良くなります。ただし住宅系、不動産系の会社にいないかぎり、実務で使われる機会は少ない。

知の巨人になりたいのであれば”技術士(建設)”これは土木系では最上位となる資格で難しい。ただし、一般的にはあまり名前が浸透していない。特に建設業界の内に向けて印象が良くなる。

ともあれ、3つのうちのどれか一つは取得される事をお勧めします。
''実''の施工管理、''外''の宅建、''内''の技術士

さて、海外ではばたくためには30代なかばから40代にかけての運命の分かれ道で海外ルートを出現させなければなりません。もしも出現すれば大チャンス!?

ここからは海外にはばたくため、もしくは海外ルートを出現させるための資格を列挙していきます。
おすすめ取得順

0、一級建築士
1、一級建築施工管理技士
2、認定コンストラクション・マネジャー
3、一級土木施工管理技士
4、他(電気・管)施工管理技士
5、技術士(建設)

別途 語学系資格

理由として、まずは日本の建築技術を一通り学んでおくことをおすすめします。
企画、設計、積算、施工を幅広く理解できるようにしておきたいですね。そしてゼネラリストを目指す。

日本の建築技術は間違いなく世界トップクラスです。海外で活躍したい人にとって技術を学ぶうえでは最高の環境です。

海外では文化や法律が違うため、あらゆる事が日本と同じようには進みません。
法的規制もかなり緩いです。日本では建築技術をある程度法律でカバーしていますがまずそれがない。
常に原理原則で考えなければ周り(ローカル)の意見とローカルコストに流されて漂流します。
数の論理超怖い。結果、顧客満足度は得られない。
基本をいかに幅広く抑えて原理原則で対応できるかが本当に重要です。
そこで日本の建築技術が活きる。
日本という建物にとって過酷な環境で生まれた建築技術は必ずどの国でも通用します。


建築士取得後はあえて施工管理技士系の資格の取得をお勧めします。
施工管理系資格は海外での図面読解、施工計画等で役立ちます。工程や品質は常に大きな問題となりますので是非。特に電気、機械関係はローカルレベルが低いので調整が超大変。必ず勉強は役立ちます。

コンストラクションマネジャーは海外ではかなりメジャーな仕事です。海外の大学では専門で教えているところも多いので建設関係者と打ち合わせするのであれば必ず役に立ちます。一級建築士と一級建築施工管理技士の延長線上にあるイメージ。建築士取得後、タイミングをみて取得されることをお勧めします。

そして、最終的に技術士まで取得できたらいうことなし。建築には必要ないといえばそこまでですが持っていて困ることはないはずです。常に刃を研ぎ続ける気持ちを持ち続けるためにもまずは目標設定から。

最後に語学、かなりの労力を要します。
日本の建築技術と資格があって英語が喋れると仕事が溢れてきます。
イメージとしては語学が一番のハードルとなりそうですが、そうとも言い切れません。

言わずもがな建築プロジェクトにおけるマネジメント能力や問題解決能力と語学は全くの別の能力です。
ここで気を付けなければならないのは海外であっても技術者に求められるものは技術だということ。
そもそも語学に努力のすべてを注いでも専門の通訳には歯が立ちません。努力の振り方を間違えないようにご注意ください。問題を解決できないコンサルにはフィーは支払われない。

中には成り行きで海外に渡ってから語学を覚えられているかたも結構います。少子高齢化が進む日本では企業は海外にでるという選択肢を捨てられません。そこを上手く利用しながら将来を見据えて立ち振る舞いを考えるというのも良いとおもいます。

大事なことはステージにあがり様々な経験をすることです。そのための資格。
特に海外プロジェクトは日本ではまず体験できないような経験の連続です。是非世界を楽しんでください。

建設発注者となる方々の多くはエリートで時間セレブ。
言葉が通じないこともありますが、成果を出せば必ず通じ合うことができます。そして、いい仕事は勝手に拡散していきます。

さて、ざっくりとここまで。いかがだったでしょうか。
ちなみに資格取得の道半ばでだれかに仕事を認められた場合は資格よりもその業務優先で。

建築士を目指す学生であれば、将来のビジョンもあると思いますので参考としていただければと思います。
世界をまたにかける建築士になれる日も近い。

どの資格もそうですが必要に駆られなければなかなか取れません。強い意志が必要になります。途中、周りからは嫉妬で資格マニアと呼ばれるかもしれませんが自分の夢に必要あるものであれば誰に何と言われようとも取得すべきです。

全ての資格を取得するまでに誰かに認められることを切に願いながら、あきらめずに努力を続けてください。

でも、資格を取るばっかりで何も生産できていないという状況はあらためる必要があります。
特に名前だけで実際の業務に効果のない資格の取得も時間の無駄です。あくまで目標のために、必要なものを、最低限、というところで。

それでは世界のどこかでお会いできる日を楽しみにしています。