ロンリーファイト

世界へはばたく建築士たちの酒場

認定コンストラクション・マネジャーに合格するためには 序章

建築業界には様々な資格があります。
当然、自分のキャリア形成に必要な資格を順を追って取得したいと考えるのです。
だがしかしなかなか上手くいかない。
大人の世界には誘惑が多すぎるのです。


そもそもキャリア形成とは何だ?
聞いたこともない資格試験なんかでなんとかなるのか!
𠮟責のとおりです。

今ある仕事を一所懸命に、しかしながら絶えず刃を研ぎ続けたいとは心の隅の方ではおもっている方は少なくありません。。

現状維持が信条であれば結構。

しかしながら多くの方が現状に不満を抱いてるのが実情です。
少しでも現状をよくしたい。その一心で勉強される方もおられるでしょう。
また、会社から無理やり資格試験を受験させられる方もおられるでしょう。


私の仕事は発注者側の建設支援業務にあたります。
プロの建設発注者といえば聞こえはいいのですが、
この世界、なかなかと悪い奴が蔓延る建築版「半沢直樹」的な世界なのです。
まったく原型がないほどにカッコよく言い過ぎました。

世の中はやるかやられるか!
Win-Win?聞いたことねえよ!

まさに荒廃した20XX年。
弱肉強食の競争社会。

普段ならマンモスを刈る大手ゼネコンが隙あらばウサギも食べちゃうよテヘペロ的なこの時代で、
モラルとマナーを守って仕事しているだけでは、家族が餓死する可能性も否めません。

そんな中、発注者の建設業務を支援する立場として現れたのがコンストラクション・マネジャー。

建設業界って大きいお金が動きます。
お金が渦巻けば、深い闇も一緒に渦巻くようになるのが人の世(建設業界)です。

だがしかし、そこでコンストラクション・マネジャーですよ。
発注者と請負者の中に第三者としてコンストラクション・マネジャーが入ることで
お互い正々堂々とやり合おうぜ。っていう審判的な役割を仰せつかるわけです。

そして、今、この業務がしだいに脚光を浴びつつあります。

ざっくりといえば建設コンサル。
しかし、お金をもらう以上、成果を出さなくてはなりません。
発注者が満足する成果とはどのようなものなのでしょうか・・・。


まったく、試験内容にふれずに時間がきてしまいましたのでこのあたりで。
近いうちに続きを書きます。


ケンシロウというよりかはどちらかといえばジャギ 
ロンリーファイト管理人

建築士と技術士はどちらが難しい?

よく世間ではこのような不毛な言い合いが起こります。
知らない世界の人たちはいつでも声の大きいほうへ流れる。

資格試験の偏差値をテキトーにつける乱暴な格付けサイトは結構あります。
自分たちの自尊心を守るためにさじ加減ひとつじゃないのかと真理をついてしまうと元も子もない。でもそれに流されちゃうんですよね。
そして何の根拠もなく印象だけでそれを信じる人もいる。世の中悪い奴が多すぎる。

そもそもこの世界を知らない人が勝手に想像して簡単だとはどういうことだ。すいません。取り乱しそうにはなりましたが大丈夫です。

一級建築士は建築系最高峰の資格です。
30万人超という登録者数を聞けば、もしかするとこの資格が物凄く簡単に取得できるのではないかと一般の方は勘違いされるのも無理はありません。
切り取り方が悪い。


だがあえて言いたい。


この資格は年々難しくなっている。
そして建築士の質も向上している。


何故か?


それは資格学校の存在です。

この資格、現代では独学で合格することが極めて難しい。普通に考えて効率よく勉強するのであれば資格学校に通わない手はありません。というか通わないとほぼ無理。

逆にいえば独学でトライをされる方は・・・
・よほど高い能力を持っている
・時間があり余っている
・資格学校に払うお金がない
・効率の悪さを屁とも思わない強いメンタルの持主
※高い能力を持っているのであればタイムイズマネーが理解できますよね。

今の時代、資格学校に一年通えばまず80~100万円の出費。驚きの金額。つまり、これほどの大金がかかった大勝負なんです。想像するだけで受験者の本気度が伝わりませんか。これだけでこの試験がいかに特別かがわかるとおもいます。

もちろん20代には非常に厳しい金額。
入学した時点でまず確実に一年間は遊べません。というかローン返済。

そして純粋に頑張れば一年で合格できるんだと信じて自分に投資します。資格学校に大枚はたき、ハチマキ絞めて、受験同様に本気で勉強。
※ハチマキは時代錯誤も甚だしいが事実です。

建設業界は多忙。
他の業界と比べてもかなり大変な部類にランクインするでしょう。そんな合間を縫って勉強、勉強、勉強。
わたしも最初は「海賊王に俺はなる!」ってぐらい純粋でした。無知は罪。


そもそも建設業界って新卒の生存率は2~3割程度。
所謂、頭の良い人、理不尽に耐えられない人、仕事のできない人はどんどん辞めます。まずそこで生き残る。
そして未来を夢みた建設業界に選ばれし者たちが一念発起して自分に投資するのです。まさか降りられないレールに乗ってしまうとはこの時は微塵も想像していません。

しかし、この試験における『一発合格』は合格者の・・・・なんと驚きの5%程度。20人に1人という驚愕の数字なのです。受験者数ではありません。

最速で24歳で受験資格を得られますが合格者の平均年齢は30代前半。このデータが示す事実をお察し下さい。

この試験は一般的に評価の高いとされる大学出身者であっても10年受けて合格されていない方もザラです。もしも10年の間、毎年こんなローンを組み続けたら、その間人生の楽しみなんて見出せるわけがない。

逆に評価の高い大学を出ていなくても一発で合格される方もいます。

もちろん運もあります。

ただ一ついえることはこれほどの大金の絡んだ真剣勝負(ガチンコ)であるということです。


ここで、これってまさかハムスター・・って気づきましたよね?


勝てば官軍負ければ賊軍。
負ければ資格学校に参勤交代を余儀なくされるんですよ。まさに無限のデフレスパイラル


時間・お金・その他プライスレスな思い出、甚大な犠牲を払いながら必死に勉強してのあの合格率なわけです。
簡単には合格の扉をくぐれない。

こんな大金の絡んだ資格学校という集金システムが出来上がってしまっている資格試験を単純にそうでないその他の試験と比較はできません。


建設会社の人口の増加に伴う狭き門の時代も確かにありました。人口増加に比例して合格者は増えませんでした。姉歯事件でさらに狭き門となりました。受験者数は増えているにもかかわらずです。

そして資格学校に舞い戻り増え続ける亡者たち。
財産や時間、人間関係も擲ち、這いずりながら・・・以下略。
まさに資格学校黄金時代到来ですよね。集金システムは少年マンガのインフレのように年々パワーアップしています。

付け加えて、この大変な試験を乗り越えるには人生に一度きりの20代~30代にかけてのヤングパウワウ(推進力)なくして突破は難しい。おっさんの合格率が低いのもこのためです。
とまあ、如何に大変で狭き門であることが少しは理解いただけたでしょうか。


この資格は年々難しくなっている。


逆説的に考えることなかれ。
現実は今。


ということで、建築士技術士はどちらが難しい?という問に対しての答えは、比較しようがないが、特にここ最近(特に姉歯問題以降)一級建築士に合格された方は非常に優秀ということは間違いありません。合格された方は自信をもってキャリアを積んでいってください。

資格の難易度を比較できるような資料があるとすれば誰が作成したのかを確認すれば良いかと。作成者が信用ができるのであれば問題ありません。もしも、あなたが企業の宣伝や、名前も知らない責任もない誰かの文章を鵜呑みにするのであればそれはそれで結構。自分にとって都合の良いことも書いてあるかもしれないですし・・それはそれで。

ただし、何かの意図なくそんな資料は作られません。
誰のためにつくられたのかを考えれば、一級建築士というメジャーな資格がその意図に利用されているということは誰の目にも明らかです。

大事なポイントはそんなことでは一級建築士の価値は下がらないということです。

それどころかこれだけ資格取得が大変になってきているということが世間に伝われば価値は上がりますよね。
これから資格を取得される方は是非頑張ってください。

実際は建築士の資格よりもそこからのキャリアのほうが重要です。資格をもっていないとはじまらないキャリアも確実にありますからそのあたりのチャンスも掴み損ねないように!

ちなみにここ最近は、建設業界自体の人口がかなり少なくなりました。
でもご心配なく、業界自体が衰退したとしても建設自体は絶対に無くなりません。それどころか資格者の年代として最も多い50代以上の方々が徐々に減少していくことは明らかです。
きっと、それに伴い資格自体の評価も右肩上がりになるでしょう。デザインビルド、CM業務の脅威は後日書くとして。
      

自己紹介

本日より、はてなブログにて不定期更新を決意。
職業は発注者側のコンストラクション・マネジャー兼プロジェクトマネジャー。
一言でいえば、会社で建物を作るときに企画・管理する仕事です。
無手勝流を目指しながらも適当に・・

40代男性:吞み会大好き
資格:1級建築士/CCMJ/CFMJ/一級施工管理技士(建・土)